日本デザイン学会プロモーションデザイン研究部会Symposium「インハウスデザインの資産 これまでとこれから」が開催されました
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3月15日(土)、日本デザイン学会プロモーションデザイン研究部会Symposiumが、豊洲キャンパス本部棟5階オープンラボで開催されました。「インハウスデザインの資産 これまでとこれから」と題された本シンポジウムでは、日本の企業、特に自動車や家電等のメーカに所属していたインハウスデザイナーから、各時代?各企業においてどのような役割を担ってきたのか等が語られました。
登壇者の所属企業(五十音順) | |||
株式会社東芝 | 日産自動車株式会社 | 株式会社日立製作所 | 三菱電機株式会社 |
「Part.1 1990年代のインハウスデザイン」では、日本を代表する自動車?家電メーカでかつて活躍していたインハウスデザイナーより、現代とは定義や役割が異なる「デザイン」「デザイナー」について、当時の課題や変革に向き合った際の事例が紹介されました。
「Part.2 インハウスデザインの今日」では、今まさに各社で活躍するインハウスデザイナーより、現代において拡大化する「デザイン」の概念に対し、かつてとは異なる「デザイナー」の役割等について紹介されました。
両Partに続けて行われた「Part.3 フリーディスカッション」では、会場に訪れた一般企業に勤める方や学生からの質問に対して、より詳細な意見交換が行われました。
特に学生からは、「これまで重要視してきたこととこれから大切にしたいこと」や「他業界とデザイナーの今後の関わり方?役割の担い方」など、これからの時代で活躍する自分の将来を見据えた質問が多く挙がり、本シンポジウムを通じて歴史や考え方が継承された様子が見られました。
シンポジウム後は懇親会も開かれ、本編とはまた違う形式での情報交換を行える機会となりました。


芝浦工業大学デザイン工学部 蘆澤雄亮教授 コメント
今回、各社の新旧デザイン部長が入り交じる一方、前?札幌市立大学学長にもご登壇いただいたり、参加者の方に目を向ければキヤノン株式会社の総合デザインセンター所長もいるといった錚々たるメンバーでシンポジウムが行われました。学会のしかも部会のイベントだったので全くお金もなく、全員ボランティアでご協力いただきました。まずもって、ご協力いただいた皆さま方には心より感謝申し上げます。一方、今回は参加者の約4割が大学生、芝浦工業大学柏高校や芝浦工業大学附属高校からも数名が参加してくれました。さらに、京都や新潟など、遠方から参加してくださった方もいらっしゃいます。今回の年齢構成は10代=5%、20代=41%、30代=13%、40代=13%、50代=13%、60代=10%、70代=4%となっており、20代を中心に幅広い年齢層が比較的まばらに参加してくださいました。さらには約半数が企業所属の方でした。まさに世代も産学も入り混じって協創した、そのような様相でした。これこそが大学のあるべき姿なようにも感じますし、オープンラボという空間がそのような姿を誘発してくれたようにも感じています。今後もこうした取り組みを数多く企画できたらよいなぁと思った次第です。