橋本実樹さんが自動車技術会関東支部2024年度学術研究講演会 (ICATYE)にてベスト?ペーパー賞を受賞

2025/04/11
  • 機械機能工学科

受賞者
橋本 実樹さん(工学部機械機能工学科)

指導教員
廣瀬 敏也教授(工学部)

大会名

自動車技術会関東支部2024年度学術研究講演会 (ICATYE)

賞名
ベスト?ペーパー賞

発表題目

交通流データを用いた車両と自転車の左折巻き込み事故の防止に関する研究
HASHIMOTO-Mitsuki-R
写真右:橋本 実樹さん
 

研究内容
全体の事故件数に占める左折巻き込み事故の割合は増加傾向にあり、対策が必要。実環境で収集した交通流データを用いて、危険な車両と自転車との接近状況を解析。10時間の撮影データを基に、車両規格に応じた車両の分類を行い、左折車両と自転車の走行軌跡を解析ソフトより算出。走行軌跡、速度データからリスク評価を実施。衝突警報システムの設計においてドライバーの快適性を考慮した閾値設定を検討し、事故防止に向けた実効性の高い安全対策に貢献することを目指す。

研究目的
本研究の目的は、実環境で収集した車両と自転車の走行軌跡データを基に、交差点における左折巻き込み事故の削減に貢献する情報を提供することである。具体的には、衝突警報システムを設計するため、ドライバに危険シーンを知らせるインタフェースにおいて不快感を低減する適切な警報タイミングの検討を行うことを目的とする。

今後の展望
車両総重量8トンを超える貨物自動車に対して側方衝突警報装置(BSIS)の基準が制定され,装着が義務化された。車両重量8トン未満の車両に対しても、左折巻き込み事故の安全対策を効果的に導入する必要がある。そのためには、交差点で事故に至らなかったTraffic Conflict(交通衝突)の発生状況を把握することにより、事故の要因を解析し、衝突安全システムの警報タイミングを検討する。今後の展望としては、サンプリング数の増加や道路形状が異なる他の交差点での調査する必要がある。また、交通流データ収集の自動化にはLiDAR(Light Detection and Ranging)を使用する手法が有効であると考えられる。データ取集後は、ドライビングシミュレータ(DS)上に警報提示を行うシステムを構築し、ドライバの不快感を軽減する警報タイミングの閾値などを明らかにすることが考えられる。

 
HASHIMOTO-Mitsuki2-s